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ニュース
中央研究院、アルツハイマーの進行遅らせる鼻からの噴霧剤を開発
Taiwan Today より
http://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=150&post=114947
 
Taiwan Trade Center, Osaka
2017-05-10
         
中華民国(台湾)の最高学術研究機関、中央研究院・バイオケミカル研究所の陳佩燁副研究員、及び同研究院・バイオメディカル研究所の元「助研究員(Assistant Research Fellow)」の杜邦憲氏はこのほど、アルツハイマー病の進行を遅らせる最新の研究成果を発表。新たに開発した「R8-Aβ(25-35)-PEIペプチド」を用いて鼻腔を通して行う治療が、アルツハイマー病の予防と発病の緩和に応用できる可能性を提示した。論文は今年3月29日、国際的な専門誌、「EMBO Molecular Medicine」に掲載された。
 
アルツハイマー病の病理的な特徴は、アミロイド斑と神経原繊維変化である。アミロイド斑は患者が発病する20年前には形成され始めている可能性があり、アルツハイマー病を予防するための重要な標的である。アミロイド斑を作るのはAβペプチドで、ペプチドはタンパク質の一部。脳内のアミロイド前駆体タンパク質の代謝過程で生まれるもの。Aβペプチドは脳内で酵素によって加水分解されるが、生まれる速度が取り除かれる速度を上回れば、Aβペプチドが凝集してアミロイド斑を作り上げ、最終的には脳神経細胞を破壊する。
 
静脈注射でAβペプチドの抗体を大量に投与すれば、アルツハイマー病の初期患者の脳内におけるアミロイド斑の形成を減らし、知的能力の後退を防ぐことが可能。しかしこの抗体療法は様々な副作用をもたらすことから、多くの患者は治療を途中であきらめる。
 
中央研究院のグループは、Aβペプチドの凝集を抑制する別のペプチド、「R8-Aβ(25-35)-PEI」を開発。このペプチドをマウスに鼻から与えると、鼻腔内の臭覚神経を通じて脳に届き、6時間後には最高量に達する。脳への到達効果は17%以上で、脳内にかなり長い時間とどまることになる。ペプチドは血中での安定性が悪く、血中酵素によって分解されやすいことがペプチドを使った治療の大きな課題だった。しかし、このほど開発されたペプチドは細胞膜を通り抜けることが可能で、循環系統を経ることなく、直接臭覚神経から脳に到達できるのである。
 
実験グループは、生後4カ月でアルツハイマー病の遺伝子を導入したマウスで実験、毎週鼻腔を通して6μgのペプチドを6回投与したところ、4カ月後にマウスの脳内に蓄積されたAβペプチドが減っていることを発見した。マウスの記憶力も投薬していない比較対象より良かった。生後13カ月となり、PET検査でアミロイド斑の蓄積を調べると、治療を行ったマウスの脳内におけるアミロイド斑は比較的少なく、鼻腔からペプチドを与える治療法がアルツハイマー病の予防、あるいは発病の緩和に応用可能なことが示された。
 
陳佩燁副研究員と杜邦憲氏の研究グループはこの研究成果の特許を出願中。国内の企業がこれを引き継ぎ、同研究成果を前臨床研究並びに臨床試験へと進めてくれるよう期待している。
 
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